風然の仕事場 vol.8~壁を彩る~ - 熊本・菊池 (株)風然 リフォーム 注文住宅



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風然の仕事場 vol.8~壁を彩る~

2009 年 12 月 24 日 木曜日

今回は、壁についてです。

以前のところで、土蔵の部分の補修がありましたね。

今回は、仕上げにつながるところを紹介していきます。

まず1枚目の写真。なんだか古い『しつ』が並んでます。これをどう生かすかなんですが、、、、

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そうです。分解して使うことにしました!

理由としては、本来の『しつ』の使い方では、どうしても布団や衣類を収納するためにしては、大きすぎる。

まず使うにしても、これを納める場所がないのです。そこで一度分解し、年期が経ち深い味わいを生かし、

壁の仕上げ板として使うことにしました。下の写真の右側の壁です。

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それぞれの色がカラフルに、絶妙なバランスで成り立っているので、予想以上に面白い壁になりました。

さらに、中央の細かく区切ってあるのは、色サンプルの区分です。実際目の前にある程度の大きさの色サンプルを

作ってしまえば、より分かりやすくお客様にイメージしていただくことができるのでわ?という狙いからです。

完成が下の写真です。

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右側のカラフルな板壁に並んで、面白い壁ができました(^^)

続いては、なんでしょうか?

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この壁の柱は、表面だけをシロアリちゃん達が食べてしまっていて、とても化粧で使うわけにはいきませんでした。

それと、かねてからの、大画面でのスクリーンが打ち合わせの際にも私用の映画を見る時などでも、ほしかったので、

この壁は、スクリーンということにしました!!

そこで、この行程です。まずは、下地作りバス板を貼り、防水紙→ラス→立骨→モルタル(下、中の二回塗り)→漆喰。

という風になります。下の写真は、モルタルのまえですね(^^)

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完成後はこうです。

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左角は、薪ストーブが来るので床と腰壁にいぶしのタイルを施し、壁にはアクセントで黒漆喰を塗ってます。

漆喰のぽこぽこ具合は自分でもなかなかだったと思います。すぐ上の照明をあてると、見事な表情が出てきます。

そして、最後に大部分を占める壁は、い草の成分を80%も持った土壁を塗って仕上げます。

もちろん、風汰君も手伝ってくれます(^^)  実際、土に触れて感じているこどもの表情はいいものですよ!

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自然素材なので、服や手についても問題ありません。たとえ食べても、不味いだけです。安心・快適・使いやすい。

しかも、他の珪藻土などと比べてコストパフォーマンスにも優れているので、今回はこのい草の土壁を採用しました。

この空気感は、ぜひ来社していただき御体感ください。まるで、滝や森の中にいるような何とも言えない気持ちよさです。

以上、壁については、この位にしておきます。次回は、造作です。手すりや階段カウンターなど、お楽しみください。

ありがとうございました。

風然の仕事場 Vol.7~床つくり~

2009 年 12 月 10 日 木曜日

今回は、床についてです。

まずは一階。この写真は、階段を一時撤去し、下の既存のコンクリート土間が見えています。

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これに下地を作り、床板を貼るのですが、今回は出来るだけあるで造りたいので、

床材は建築現場でよく見る道板の古材を使うようにしました。

とはいっても、現場のものだけあって、コンクリートや塗料が付いていたり、木のくせりが出ていたりしています。

そこで、サンダーで磨き横もまっすぐ切り落とし、削って貼り継がきれいにいくところから製材です。

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上が研磨前、下が研磨後です。現場でたくさん働きくたびれた道板が生き返りました。

これを貼っていくとこうなります。

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ちょっとわかりにくいですが、しっかりとした味わいのある床が完成しました。

やっばり100年弱という月日を重ねたこの蔵には、こういう物が一番合いますね(^^)

続きまして,2階です。

既存の床板をそのまま1Fの天井にし、その上に配線と防音と補強のため根太を施工します。

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その後、床板を貼ります。床板の特徴と小国産の杉板30㎜です。

製材所の方からジャンク品を安くいただいたので、施工は大変でしたがゴミも減らせてお金も安く済んだので良かったです(^^)

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切った断面です。こうして本実(ほんざね)加工してあるので、

しっかり組み込まれるし、表に釘やビスは出ないんですね~。便利です。

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張り終えたところです。なんとかきれいにおさまりました(^^)

やっぱり白木本来のは色はいいものです。これだけ厚いので耐久性にも保温性にも優れています。

仕上げ・メンテナンスは昔のぬか雑巾の代わりにお米のとぎ汁をバケツに移し、日々の雑巾がけできれいな艶が出てきます。

といっても、2週間から一カ月に一回ぐらいでもかまいません。汚れたら拭けばきれいが増していくので、

掃除もわくわくしてきます!!杉は柔らかい材料です。傷や汚れは付きやすいのですが、

少しの傷や汚れを気にして毎日は楽しく過ごせませんし、こうした毎日のお手入れでその傷や汚れも徐々になじみ、

木自体も強さを増していくのです。こうして月日を重ねるごとに、良くなっていくのが木の家なんです(^^)

というわけで、床に関してはこのくらいにしておきます。

 

さぁ、次回は壁です。乞うご期待!!

風然の仕事場 Vol.6~天井の役割~

2009 年 12 月 2 日 水曜日

今回は、屋根。天井についてです。

通常、1番目の写真に見えている様に垂木の上に野地板を貼り、ルーフィングという防水紙を貼り、瓦材が葺かれるわけなのですが、

その材質によって異なりますが、熱が下(居住空間)に伝わってくるわけです。

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そこで、天井裏をとってその天井に断熱材を敷いて、熱をしのぐのですが、その空間には、埃や害虫、動物などが

いすんだり、さらには外壁の面積・建物高が余分に多くなるなど、実は家づくりにおいての無駄が隠れています。

そこで、風然では天井裏を造らず勾配天井にし、熱を効率良く逃がすためのノウハウを入れ込むわけです。

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写真の通り、垂木の下に断熱材(D40)を貼ることでまず熱い空気を上昇気流の道を作り、棟部から抜くことができます。

さらに、天井の仕上げ材用下地とさらに断熱材の下に空気がある程度の密閉率でたまる空間ができるように下地を打ちます。

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後は仕上げの杉板を貼るだけです。

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開口されているのは、薪ストーブの煙突がくる予定の場所です。

元の天井より75mm厚さを増しましたが、夏の室内温度が天井の一番高いところから1mくらいのところで、

約10℃下がるという結果が出ました。これで、バッチリです!!サウナだった、二階が快適空間になりました。

以上。天井編は終了です。次回は床に入ります。